デザインに価値はあるのか

2021.01.20 Wed
カテゴリー ▶︎  Design

デザインの発注経験がない方は、金額の高さに驚くことが多いのは事実。
デザイン費の8割が人件費です。想像している以上に時間はかかっており、実際、利益はそこまで高くないのが現状です。
とはいえ発注側が気になるのは、そんなに高額な料金を支払う価値があるのかということ。

デザインに価値はあるのでしょうか。
デザインといっても僕が仕事で行なっている広告やウェブ、ロゴなどのプロモーションやブランディングなどで活用されるデザインの話しです。

企業がなぜデザインを発注するのかというと、何も見た目をよくするためではありません。まあ見た目が悪いのは信頼性を損なうので、クオリティーは確実に必要ですが、発注する本当の目的ではありません。多くの場合、企業イメージをあげたい、商品イメージをあげたい、希望する人材を獲得したい、認知度をあげたい、売り上げをあげたいといった目的のためにデザインを発注します。

その目的はデザイン以外の方法でも達成するかもしれません。SEO会社に依頼する、テレビの取材を受ける、従業員の接客態度をあげることだって、問題解決に繋がるかもしれません。とはいえ、これらの対策を行なっても最終的にウェブサイトに訪れたとき、デザインが悪ければ台無しになってしまうこともあるでしょう。
もちろんそれはデザインに対する一番分かりやすい価値です。しかしそれだけで何百万もかける必要があるのか、と考える企業も少なくありません。
今日はデザインの現場で15年近く働いているからこそ感じるデザインの価値について書きたいと思います。

現場からみたデザインの3つの価値

  1. プロセスによって明確化される事業価値と強み
  2. クリエイティブジャンプという現象
  3. 知識を実体化させる力

プロセスによって明確化される事業価値と強み

これは僕がデザインやブランディング事業を行っていて、実際に感じるデザインの大きな価値です。正直一番大きいと言っても過言ではありません。厳密にいうとデザインというより、販促物をつくる過程といった方が正しいかもしれません。

一概に企業イメージをあげたいといっても、どのようにすれば企業イメージはあがるのでしょうか。それは各企業それぞれ違います。それぞれの企業の良さや社風、商品やサービスの特性があります。
表層的に見た目を取り繕っても、実際にサービスや商品を購入した時、顧客は期待と実態に解離を感じると不満を抱きます。だからこそ製品や企業の魅力を真剣に考える必要がでてきます。

これはコンサルタントによるアドバイスでも当然言われることですし、営業職や開発職の人も常に考えていることだと思います。しかし、実際に自社の魅力だと思っていたことをデザインに落としこんだときに、予想以上に曖昧だったり、他社との違いに差がないことに気付きます。
僕も新しいサービスを考えるとき、ある程度考えがまとまったら、キャッチコピーに落としこんでみたり、パンフレットにしたらどんなことが言えるだろうと考えてみたりします。そうするとまだまだ特徴がないことに気付くのです。そしてまたブラッシュアップを行います。

この気付きのプロセスがコンサルティングだけでは中々実現できない価値なのです。

クリエイティブジャンプという現象

クリエイティブジャンプとは、戦略だけでは企業の魅力にインパクトが感じられなかったものも、良質なデザインに落としこんだとき、一気に魅力が際立ちブランディングを成功に導く現象です。

これは悪く作用すると、いわゆる「びんぼっちゃまくん」のような表層的に見た目を取り繕う形になる危険性もあります。

しかし企業の魅力というのは、箇条書きにした言葉だけでは強いインパクトとして残らず、伝わらないケースが非常に多くあります。一つ一つの魅力にインパクトが弱くても、イメージに転化した時、本当の魅力を表現できブランド力をあげることに繋がることもあります。
なぜなら多くのニュアンスが多分に含まれているからです。平たい言葉だけでは伝わらない風土的な感覚的なことやポジショニング、コピーライターだからできる奥行きのある表現など、多くの情報が含まれています。

これを実現するために僕らクリエイターは、まずクライアントの特徴や強みの真意をひたすら考えます。予算や時間があればワークショップなども行いますが、できないケースの方が多いので、仮説を立てて分析したりアイディアを考えます。その上で「プロセスによって明確化される事業価値と強みとは」で記載した気付きを経たからこそ、実現できる代物でもあります。

簡単にいえば、伝え方の力といってもいいかもしれません。

知識を実体化させる力

広報にはマーケティングやブランド理論はかかせません。
顧客はどんな情報を欲しているのだろうか、どんな時間にみているだろうか。それらマーケティング理論を用いて広報を行うと当然確度はあがります。ブランドとしてのポジションやビジョンもあると理想です。しかしロジックは所詮ロジック。頭の中の知識でしかすぎません。何よりも人間はもっと感覚的なところが多い。ロジックだけでは形になりません。

どんなトーンに好感を抱くだろうか。どれくらい文字が大きければ見やすいだろうか。どんな言葉だったらい分かりやすいだろうか。どれだけ考えだとしてもデザインに落とすことができていないと結果はだすことができません。

マーケティング、ブランディング、デザインなどのクリエイティブは、運命共同体のようなもの。
知識や理論が表面に現われ結果を出すのがデザインの重要な価値です。

価値のないデザインとは

デザイン会社に依頼がくる様々な案件では、予算が潤沢にあるケースは稀です。そのためマーケティングやブランド戦略まで全て行うことは困難です。さらにはVUCAな時代と呼ばれる昨今において、時間をかけすぎた戦略に確度があるかというと懐疑です。
そういった現状を踏まえたうえで、先にあげた3つの価値を実現できるように取捨選択をしながら行うからこそ、価値が高まっていきます。

どんなデザインでも価値はあります。たとえお金をかけなくてもクオリティーが多少低くても、人の役に立たないデザインはない。
しかし高額な費用を払うほどの価値がないデザインは確実にあります。

残念ながら表面上の取り繕いとしてしか考えられないデザイナーは多い。コピー&ペーストしたコンテンツ。5分で考えた企業の強み。素人であるクライアントの要望を、額面通り受け取りそのまま反映する。そんなデザイナーは少なくありません。
また、予算をかけてマーケティングやブランディングを行ってもデザインが分離してしまっている事が多くあります。これはデザイナーだけが原因ではないのですが、企業の魅力、顧客に届けるためのマーケティング、それらをつなげ表面に出していくデザイン制作の段階で、すべて空中分解してしまうことが多いのです。こうなってしまっては、デザインの価値そのものが非常に低くなってしまいます。

デザインはビジネスを発展させるもの。魅力を捻出し顧客に伝えることを徹底的に考えるからこそ、ビジネス発展に重要なプロセスになり価値になるのです。

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