ウェブサイト制作を依頼する前に準備しておきたいこと

2021.03.15 Mon
カテゴリー ▶︎  Design Other

マーケティング部を持たない中小企業にとって、ウェブサイトの制作を依頼するのは不慣れなことと思います。
サイト制作を依頼するのにあたり最低限揃えておくべきことはなんなのか、不安に思う方も多いはず。効率よく初めての打ち合わせを行うためにも、サイト制作を依頼する前に準備しておきたいことを書きたいと思います。

ウェブサイトの目的

まず最初にウェブサイトを制作する目的を整理します。なぜ作りたいのか、どういう目的で使いたいのかを明確にしておくことで、制作会社の選定にも役立ちますし、打ち合わせの時にも的確な提案をうけることができます。
「現状の課題」「発注したい内容」「制作会社に求める要望」を整理しておくといいでしょう。
制作会社に求める要望というのは、たとえば「〇〇をアピールできるサイトにしたい」「自社で更新できるサイトにしたい」「サイト制作後に運営を任せたい」などといったことと考えればイメージしやすいかと思います。

主な目的は以下のようなものが一般的ですね。

  • 認知を広めたい
  • お問い合わせを増やしたい
  • 企業イメージをあげたい
  • 通販サイトで購入率をあげたい
  • いい人材を獲得したい

ここで注意したいのは、通販サイトでない限り「売り上げをあげる」ということを目的にしないことです。なぜなら売り上げをあげるというのは企業の活動そのものであって、サイトを作る目的ではないからです。売り上げを上げるために何が足りないのか、何を改善するべきなのか考え、その課題を解決する手段の一つとしてサイト制作があります。言い換えればその課題が目的ということなので、売り上げを上げるというのは目的にはなりません。

予算をたてる

予算がたてば制作会社を選ぶにしても提案をうけるにしても、より現実的になるので、まずはざっくりでもいいので立てておきましょう。
しかし投資額をいくらにすれば満足のいく結果がでるのか、検討もつかないというのが本音なはず。闇雲に予算だけ決めても課題解決にならないという懸念です。そういった懸念がある場合は、自社としてどれくらいなら投資してもいいのか目星をつけておき、その上で制作会社に相談をして、必要であれば見直せばいいのです。
これは僕の経験によるものですが、企業によって「高い、安い」と判断する基準はかなり差があります。制作会社がその基準値を把握しておくと、企業に似合った企画を立案するヒントになります。

ちなみに12ページ前後のよくあるサイトであれば200万〜300万程度で考えておくと、相場とは大きくずれません。
ネットで調べると制作会社の料金を集めた記事なども出てきますが、正直参考になるものは少ないのでオススメしません。制作料金を記載している制作会社はほとんどの場合、安い企業が多いためです。少数派の制作会社を基準に予算組してしまうと、現実離れしてしまうので注意しておきたいところです。

また、たまに制作会社に予算を伝えたがらない企業がいます。しかしサイト制作は完全オーダーメイドです。伝えないと現実的な提案をうけることができません。以前弊所のクライアントで予算についてお伺いしたら「費用対効果による」との回答しか頂けない企業がありました。しかしご要望を聞く限り2,000万以上かかる案件。本当に大丈夫なのか?と不安でしたがあまりしつこく聞いてもよくないと思い、そのまま提案をすすめました。しかし、そのクライアントは800万ほどで収まると思い込んでいたらしく、提案は破断となった苦い経験があります。

他には、予算を伝えると実際は予算よりも安く仕上がるのに、高値で請求されるのではないかと不安になる方がいらっしゃいます。
その場合、提案内容と予算が妥当かどうかで判断すれば大丈夫です。それには相見積をとるでもいいですし、その他の能力、たとえば質がいいか、納期は早いか、制作以外の手厚いフォローがあるかといったところを踏まえて、判断するといった方法があります。実際ウェブサイトを「ただ作る」だけの会社もあれば、課題解決に必要な項目も含めて提案してくる会社もあります。見積もりの詳細をきちっと確認することで、このような不安は払拭されるはずです。これらの説明を面倒くさがる制作会社は、今後のやりとりにも不安が残りますので、制作会社を選定する意味でも有効です。

納期

サイトの規模にもよりますが少なくとも3ヶ月〜6ヶ月程度はかかります。
制作会社の多くは5〜10人前後の規模が一般的です。完全オーダーメイドなので案件が詰まっていると対応できないことも多々あります。受注可能かどうかも踏まえ、納期は定めておきましょう。納期が特にない場合でも、いつでも大丈夫というと後回しにダラダラされるので、あくまで希望をだけは立てておくべきでしょう。
ちなみに無理に短納期にするのはおすすめしません。ベストな提案や段取りを行えずリスクだけが増える危険性もあります。

強み、競合、ターゲットなどのマーケティングに関すること

こちらはすでに用意できているなら制作会社に伝えてください。ただし無理に頑張る必要はありません。ざっくりとなんとなく用意しておく程度で大丈夫です。なぜかというと慣れていない人が無理に用意しても、大抵の場合使えるレベルになっていないケースが多いからです。
例えば「30代から40代の男女」というターゲット像を上げてくるパターン。
30代前半と40代後半が一色単にはできないのですが、そのようなターゲット像で出てくるケースは非常に多いです。この場合、どうしてもテコ入れが必要になってきます。
競合設定などはちゃんと考えると非常に難しいので、競合と言い切ることができなくても、業界状況を説明する意味でもなんとなく情報として持っておくと大変有効です。

なんとなく考えていることを伝えてもいいですし、曖昧なら曖昧と正直に回答して大丈夫です。もし用意できていないのであれば、それらも踏まえた上で提案をしてくれるか、予算に応じてそれらを決めるプロセスを入れてウェブを制作してくれる制作会社もあります。
もちろん、用意できていう情報は出し惜しみせず伝えるに越したことはありません。

自社の広報ツール

制作会社に依頼する際は、パンフレットやSNSのURLなど、現在広報で使用しているツールは一通り準備しておくと効果的です。
制作会社はクライアント企業の業務内容については素人です。まずは情報集めをするところから始めます。打ち合わせ時に用意しておくと提案を受ける際にもより精度があがります。
さらに、現代においては顧客は様々なツールから情報を収集して購入を決定します。ウェブサイトひとつを見て購入を決定するわけではないので、ウェブサイト以外ではどんなPRをしているのかを制作会社が把握することで、ウェブサイトにはどんな情報を掲載するべきか、ターゲットはどうするかといった提案につながります。要望を伝えるだけでなく、自社の情報は可能なかぎり開示していくことをお勧めします。

制作は相談ベースが基本

サイト制作を発注慣れしている人もいますが、多くの中小企業は慣れていません。そのため、準備が潤沢に用意できていないことの方が多い。
一方でデザイナーの多くはコミュニケーションが苦手な人ばかりですし、広告代理店の下請けが多い業界です。そのため、用意が行き届いていないと対応が悪くなる制作会社が多いのは否めません。ビジネスマンとしていかがなものかと思いますが…
しかしそんな中でも丁寧に対応してくれる制作会社もあります。そんな制作会社であれば上記に記載した項目を可能な分だけ用意してさえあれば、あとは相談ベースで話しを進めてくれるはずです。依頼側が完璧に用意しようと思って、デザインはこうでああでと細かく指示をすると却ってうまくいかなくなることがあります。ですので、基本は相談ベースのスタンスで挑めば大丈夫です。ブツクサいう制作会社は下請け気質から抜け出せない制作会社だと思って相手にするのはやめましょう。
以下の記事で制作会社の選び方を掲載しています。是非ごらんください。

 

自社の取り組みが
伝わらず、
価値が理解されない
そんな課題感を
お持ちのみなさまへ

コードマークはブランディングデザインの手法を用い、企業のみなさまの意志を深く理解したうえで、貴社にフィットした制作物、制作プロセスのご提案をいたします。

Services

Services

自社の取り組みが伝わらず、価値が理解されない
そんな課題感をお持ちのみなさまへ

コードマークはブランディングデザインの手法を用い、
企業のみなさまの意志を深く理解したうえで、
貴社にフィットした制作物、制作プロセスのご提案をいたします。

Services

Services