なぜブランディングには言語化が大切なのか

2020.09.03 Thu
カテゴリー ▶︎  Branding

コロナをきっかけに、改めて自分たちの事業のあり方を考え、これを機にブランディングに取り組もう、もしくはブランドを見直そうとされている企業も多いかと思います。
ブランディングといえば、デザインなどの見た目に関する部分や、他社との差別化に目が行きがちですが、それ以上にブランディングを成功させるために重要なのが、言語化です。

言語化の精度を上げれば上げるほど、ブランディングはより明快になり、強いブランドへと成長できます。

なぜ言語化が大切なのか

ブランディングを説明する言葉には、「ファンをつくる」「選ばれる企業になる」といった言葉が乱烈します。
これらのことを実現するには、デザインを格好よくするとか、耳障りのいいキャッチコピーを言っているだけでは実現できません。
従業員の行動や態度、サービス内容や実際にもつ能力、それらを伝える販促物において、すべてに一貫性を持つことが不可欠です。

例えるなら、一人の芯の強い人間を育てるようなイメージです。

一貫性を持たせるというのは、簡単なようで結構難しいことです。
人間一人でも、行動が一貫した芯の強い人間を演じるのは大変ですから、企業になれば当然難しくなります。
それぞれの仕事、それぞれの価値観、個性やヒエラルキーの中で、みんながイメージを共有して実践するということなので当然です。

これって結構難しいですよね。
だからこそ、明快でシンプル、そしてイメージが共有できる言葉が必要になってきます。

伝わっているようで伝わっていない言葉たち

たまに見かける以下のキャッチコピー

「価値あるサービスを」

ご自身の職業にあてはめて考えてみてください。
価値あるサービスってなんでしょうか。

人それぞれ違うはずです。
なんでもいいからお客様のニーズを果たすことなのか。
それとも、この仕事はこうあるべきだ!ってこだわりがあり、それを全うすることなのか。
ではそのこだわりってなんなのか。
人それぞれ違いますよね。

この「価値あるサービスを」という言葉を発している方(経営者なのかマーケティング担当者なのかは分かりませんが)は、本人の中では、「価値あるサービス」が何なのか、なんとなくイメージできているはずです。
しかし、人には伝わっていない。
伝わっているつもりになっているだけで、実はそれぞれイメージしているものが違うだけ、という自体に陥ります。

こういうことは、実によく起こります。特に理念などの価値観を表す言葉は、とても多い。
これでは、ブランディングに必要不可欠な一貫性を保つのは難しい。

他には、以下のような書類。
これはペルソナといって、ターゲット像を明確化した書類です。
実際に弊所、コードマークで使用しているものなので、詳細はボカシをいれております。ご了承ください。

いろいろ書かれていますね。情報満載です。
情報満載ということは、どういう風に読み解き、どんなニュアンスで解釈するのかは、人によって変わってきます。つまり要点をまとめる時、個々でズレが出てしまいます。
だから弊所では以下のようにしています。

ターゲットの気持ちを代弁した言葉や、その商品で得たい結果を一言で分かりやすく記載していきます。そしてただの情報の羅列を文章化してあげました。
こうすることで、このターゲットは何を示しているのかが分かりやすくなり、ぐっとイメージしやすくなります。

最初の画像のように、情報だけ羅列して要点を得ない書類では、伝わっているつもりになっているだけで、実はそれぞれイメージするターゲット像にズレが生じてしまいます。
このようなズレが、ブランド構築を失敗させます。
みんなで一つの方向に向かっていくために、いかにシンプルにわかりやすく共有できるかがブランディングを成功させるとても大切なポイントになってきます。

言葉一つあればブランドが出来上がる?

ブランディングってすごく難しい話に聞こえますし、実際すごく難しいことも多いです。
しかし最近思うのは、たった一つ、みんなで共有できる明快な言葉があれば、ブランドを成功に導いていってくれるのではないかとさえ、思うことがあります。

もちろん極端な発想ですし、その言葉を作りあげるのには、いろいろな背景があってこそ出来上がるものです。しかし一つの明快な言葉があることで、顧客にどんなブランドかを伝え、社員には同じ未来像を共有できる。
言葉が曖昧でよくわらかないものだと、きっとそれすらも難しくなるでしょう。

実は弊所自身のブランディングを行なった際、経験したことです。
ブランディングに取り掛かった際、小難しい分析をいくつも行なって戦略は描いたものの、いまいちうまく行かない。
一つはターゲット像が間違っていました。その間違いを直しただけでも、だいぶよくなったのですが、なんだか頭の中がスッキリしないんです。
結局このブランドはどこに向かうのか、イメージが膨らまないんです。頭でっかちな難しい分析結果だけが残っている感じで、とても頭が重くなってました。
そこでコピーライターに弊所のブランドスローガンを練り直してもらったら、あれよこれよと明確になりました。
言葉の力って偉大だなーと。

ブランド戦略は社員全員で実行していくものです。
社員が力を合わせないとなかなか成功しません。

広い意味では社員だけではありません。
販促活動のために依頼する外部のデザイナーなどのクリエイターにも共有して力になってもらわないといけない。
その人間がブランドを理解しない限り適切な提案は難しいですし、提案をジャッジする社員も適切なジャッジができない。

だからこそ明快でシンプル、そしてイメージが共有できる言葉が、まずは必要なのです。

自社の取り組みが
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コードマークはブランディングデザインの手法を用い、企業のみなさまの意志を深く理解したうえで、貴社にフィットした制作物、制作プロセスのご提案をいたします。

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